サービスするときに大切なこと

SUZU(https://twitter.com/suzukyuin)さんの記事を読んで考えてみた。第2弾。

こちらがこの記事を書くきっかけとなった記事。分かりやすい。最高...!

https://note.mu/suzukyuin/n/n91ec9bed9480


そして、私が書いた記事第1弾はこちら。

http://asato.hateblo.jp/entry/2018/02/22/003944


前回は自分がサービスをする場合のことを書いたが、サービスを受ける側だとどうなのか。私は完全に察してちゃんだった。要求があっても絶対に口に出さず、相手がそれを察してくれなければ、気が利かないなどと不満に思いながらその場を後にすることが多かった。

 

先日子供とファミレスに行って子供が水をこぼし、私に大量の水がかかった。私が持っていたのは小さいハンドタオル1枚だけ。焦ってふいたが、どんどん染みてくる。以前の自分だったら店員さんにタオルを貸してくださいと言うことなく、この状況見てタオル持ってきてくれないかなーと思うだけだっただろう。

 

恥ずかしながら、以前の私は若いくせに、金を払っているのだから、正当なサービスを受けるのは当然だと思っていた。一応お礼は言うけど、それはただの形式的なもの。今思えば驚く程の思い上がり。

 

私は出産してから大きく価値観や考え方が変わったのだが、それはツイッターで様々な価値観や考え方に触れたからだ。(当たり前だが)サービスを提供する側にも一人ひとりの人生があり、色々な思いがある。そのサービスを受けられているのは提供する人がいるからなので、その人の労働に感謝し、敬意を持つべきだ。レジで対応してくれた店員さん、バスの運転手さん、日常でお世話になる人々に素直にお礼を言えるようになったのはこれが分かってからだ。自分の要求は黙っていても伝わらないのと同じで感謝の気持ちも口に出さなければ伝わらない。

 

こんな出来事があった。私は中島健人くんのファンだ。彼は昨年のクリスマスに「未成年だけどコドモじゃない」という映画に主演した。少女漫画原作の若いアイドルが出演している映画で、今まで前売券を買いに来たのは若い人が多かったのだろう。私は張り切って公開前に映画館に前売券を買いに行った。私が「『未成年だけどコドモじゃない』の前売券1枚ください」と言うと、店員の若い女の子は「小人1枚ですか」と聞いた。私が自分の子供のために前売券を買いに来たとでも思ったのだろう。彼女なりにこちらのことを想像力を働かせて言ってくれた一言だと思ったので、嫌な気持ちにはならなかった。素直にありがとうと思ったし、その思いを口に出して伝えた。

 

一方お菓子屋さんですごく違和感を感じたことがある。おかきがテレビで取り上げられ、人気になり品薄になったというお店。そのおかきは詰め合わせの中の1品ということだったが、単品で買えるのかを知りたかったので、店員さんに質問することにした(以前の自分なら遠くから見ているだけで、質問することはなかった)。店員さんの目の前にはカウンターには大きく「おかきは好評のため品切れで入荷未定」と書いた立て札が置いてあった。

 

私:おかきは単品で売っていますか。

店員さん:おかきは現在品切れで入荷未定です。

私:分かりましたが、いつもは単品でも売っていますか。

店員さん:あの、現在品切れです。

私:今品切れなのは分かっていますが、単品で売っていることはありますか。

店員さん:いつもはありませんが、期間限定で単品で用意している場合があります。ですが、今は品切れで入荷未定です。

 

見事に会話がかみ合わない。店員さんは私の知りたいことに答えるのではなく、自分が話したいことを話しているだけのように聞こえた。


もう一つエピソードを紹介したい。引っ越しすることになり、保育園を探さなければならなくなった。家から一番近い保育園に見学のお願いのために電話をしたところ、「定員いっぱいなので、申し込みされてもしばらく入れないと思います」と言われた。こんな時代だし、市役所にも相談しているし、すぐに入園できるなんて少しも思っていない。私はこの一言を言われてすごく嫌な気分になった。言わなくて良い一言だと思った。他の保育園は同じ状況だろうに、こんなことは一言も言わず見学のお願いを受け入れてくれた。


サービスを提供する側になると自分を守るため、自分が言いたいことを主張してしまいがちだ。自分にも覚えがある。だが、相手の言いたいことを理解しようとすること、これは本当に言うべきことなのかと自問自答しながらコミュニケーションをとることが大切だ。


サービスをするときに必要なことは相手に敬意と関心を持つことだと思う。そして、相手にとって価値のあることをすることだ。関心を持って会話をすることで相手の要求が分かってくることがある。それはサービスのために会話をすることとは反対の行為だ。サービスとはつまり人と人とのコミュニケーションではないだろうか。